8月のガーデニング作業
8月は7月に引き続き、雑草との戦いがありますが、
その他にも意外と作業の多い月です。
植物も大事ですが、日射病や熱中症などで倒れるケースもあるので、
服装、水分補給など作業中の暑さ対策も万全にし、
朝夕の涼しい時間にガーデニング作業をしましょう。
■夏越し対策
・水やり
8月のガーデニング作業は水やりが大切です。
気温の上昇とともに植物の水を吸い上げる力も上がり、
土が乾くスピードがたいへん早くなります。
けれど、乾いた時にただ水を与えると、
かえって植物にとって負担になることがあります。
水を与える最適のタイミングは、
まだ涼しい朝のうちと、気温が下がってくる夕方です。
日中に水を与えると、土が蒸れて根を傷めることがあります。
朝に水を与えて、夕方に土が乾いているようなら、
夕方にも水をたっぷり与えるようにします。
葉水を与えるのも気温を下げる効果がありますが、
朝に葉水を与えると、気温の上昇とともに、
葉の水分を余計に蒸散させてしまうことがあります。
葉水を与える場合は、夕方に与えるようにしましょう。
・暑さ対策
丈夫な植物でも、真夏の直射日光や気温によって弱ることがあります。
対策としては、鉢植えであれば半日陰の場所に移動させたり、
鉢を二重にしたりすることで、暑さ対策になります。
地植えの場合は植物を移動することができませんので、
遮光ネットや簾などで陰を作り、半日陰の状態を作ると効果的です。
■台風対策
8月と9月は台風の多い月です。
降雨量の多さで土が流れたり、強風で枝が折れたりすることがあるので、
あらかじめ台風に備えて、ガーデニング作業をしておきましょう。
1. 支柱を立てる
支柱を立てることにより、枝や幹が折れるのを防ぎます。
2. 鉢植えを倒れない場所に移動させる
室内に移動させるのが一番安全です。
長くても数日の間だけなので、日当たりは考えなくても大丈夫です。
室内に入らない場合は、なるべく風の影響をうけない場所に移動します。
3. 移動できない鉢植えは鉢ごと倒しておく
いっそ倒してしまうと、風にあおられることがないので、折れる心配がありません。
ただし、倒した鉢が転がったりしないように配慮が必要です。
4. 切り戻し・剪定をしておく
枝が混みあったり伸びすぎていると、風に煽られ傷みやすいです。
混みあっている部分を間引き剪定したり、
長く伸びている場所は切り戻しておきましょう。
■種まき・球根植え付け
ハボタン、ヤグルマギク、ビオラ、パンジー、コスモスなどが播き時です。
球根ではリコリス、コルチカム、ネリネ、
オキザリス、クロッカスなどが植え付け時期です。
■花の切り戻し
夏のガーデニング作業は、人間にとって重労働ですが、
植物にとっても花を咲かせ続けることは、とても体力が必要です。
8月に切り戻しを行うことで、一旦養生することができ、
秋にまた美しい花を咲かせるようになります。
ペチュニア、ダリア、サルビア、マリーゴールドなどが切り戻しの時期です。
■花木・庭木の夏越し
・水やり
木は水をあまり与えなくても大丈夫と安心していると、
夏に突然枯れてしまうことがあります。
草花よりは水切れに強いといっても、木にも水が必要です。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いていたら、
鉢底から水が出るまでたっぷり与えます。
地植えであっても、何日も雨が降らずに土がひび割れるほど、
乾燥している状態になっていたら、たっぷりと与えましょう。
・肥料
サルスベリやムクゲなど、夏の間も咲き続ける花木は、肥料がです。
花木の種類によって、適した肥料が違いますので、
園芸書やインターネットで確認して適切な量を与えましょう。
■鉢植えの夏越し
・水切れ対策
鉢植えは地植えに比べて土の量が少なく、
特に夏は水切れの状態になりやすいです。
朝と夕に土の状態を確認し、水を与えるようにしましょう。
必要であれば、朝と夕の二回水を与えるようにします。
朝と夕に水を与えても乾く場合は、遮光ネットなどで日よけをして、
日陰を作ったり、二重鉢にする方法があります。
また、土の表面にバークチップなどのマルチをするのも有効です。
最近ではマット状になっているマルチもあります。
■その他の作業
・バラの剪定
・シバの刈り込みと施肥
・古土・園芸用土の再生
8月の強い日差しを活用して、
古土・園芸用土を再生しておくと経済的で便利です。
>>古土の再生方法
7月に引き続き、下記のガーデニング作業を行います。
・つる植物の誘引
・雑草とり
・つる植物の誘引
・花がら摘み
・害虫防除
>>7月のガーデニング作業 も併せてご覧ください。
【楽天ブックスならいつでも送料無料】庭と暮らせば [ 松田行弘 ] |
狭い庭 ガーデニング
庭をきれいに整えたいと思っていても、
広さや場所、費用の問題があって、
躊躇することが多いのではないでしょうか?
庭は、目や心で感じ季節を楽しむものですから、
そのサイズに関わらず、自分の目と心で作っていきましょう。
■狭い庭のスペースを活かす
狭い庭のガーデニングの方法は、
いろいろなアイテムを利用してみましょう。
ガーデン用品を上手に活用すると、
狭い空間でもバリエーションに富んだ植物が栽培でき、
広がりのある庭を作ることができます。
フェンスにつけて使えるようなラック、棚、
階段のようになっている鉢置きなども良いですよ。
■コーディネートして
狭い庭のガーデニングでは、全体の色合いや植物の相性など、
コーディネートにも気をつけるようにします。
同じ種類の花でも、2~3色に色をまとめ揃える、
大きめの植物と小さな植物ののコントラストを考えるなどですね。
テーマがある、そんなガーデンを目指したいです。
■ちょっとしたアイデアで
バードフィーダー(餌台)を取り付けて、
鳥がやってくるガーデンにするのも良いです。
野菜や果樹を育てているかたは、鳥害に気をつけてくださいね。
さまざまなバラでローズガーデンを楽しむのもひとつです。
小さな椅子があれば、ちょっとくつろげる空間になります。
また、庭ではなくて、アパートの一角に小さな棚を置いて、
そこにいくつかの植物を栽培するのも楽しいです。
イチゴやラディッシュ、ベビー野菜、ミニトマトなど、
食べられるものを育て、生長を見守るのも趣があります。
初心者さんのバラ栽培
ガーデニングを始めたばかりのときは、バラに憧れますね。
それと同時に、難しそうで高嶺の花とも感じられます。
バラは古くから育てられ、品種改良を繰り返されてきました。
ですから、その中には、病害虫に強い品種や日陰に強い品種、
コンパクトに育つ品種、花持ちが良い品種などが多いです。
とても育てやすく美しい品種が生まれていますので、
ぜひ、好みのバラを選んで栽培してみてください。
■栽培環境
・地植えと鉢植え
バラを育てるにあたって、地植え(庭植え)で育てるか、
鉢植えで育てるかをまず決めるとガーデニング作業がわかりやすいです。
それぞれに長所と短所がありますが、
バラもガーデニングも初心者ということであれば、
地植えできる環境があったとしても、鉢植えをおすすめします。
庭が広いのであれば、地植えと鉢植えの両方で育てるのも、
生長の違いがわかり、興味深いです。
鉢植えを選択した時点で、鉢植えに向く品種を選ぶことになります。
鉢植えに向く品種には、比較的コンパクトに育つものが多いので、
初心者でも管理しやすいです。
また、鉢植えにすることで、真夏や台風などの時に移動させることができます。
鉢を回転させることができるので、株の裏側もチェックでき、
病害虫を早期発見することも可能です。
地植えに比べて、鉢植えは土の量が制限されているので、
土が乾きやすく、肥料分も水を与えた時に流れやすくなります。
けれど、それは少し手をかけるだけで解消されることですので、
心配するほどではありません。
・日当たりは?
バラは基本的に日当たりの良い場所を好む植物です。
1日のうち、特に午前中に3時間以上の日照時間があれば、
ほとんどのバラを育てることはできると言われています。
3時間以上の日照を確保できなくても、
日陰に強い品種を選んだり日照を取れるように工夫することで、
バラを元気に育てることができます。
■バラ栽培に必要な道具
・鉢
鉢の種類にも色々ありますが、
最初はプラスチック製のバラ用鉢を使ってみましょう。
プラスチック製の鉢は軽くて丈夫です。
また、水分が蒸発しにくいので、素焼き鉢に比べて水持ちが良いです。
大きさは株のサイズにもよりますが、
最初は8号サイズを用意しておくと活用しやすいです。
・土
ガーデニングに慣れているかたは、
自分で配合した土を使うということもありますが、
初心者なら専用の培養土を使っても良いでしょう。
今はホームセンターや園芸店などで、
バラ用の培養土が売られています。
今後の経済性や応用力を考えると、
自分で用土を調整できるようにすると良いです。
・肥料
バラを元気に育て、美しい花を咲かせるために、
欠かせない肥料は、あらかじめ準備しておきましょう。
肥料にもバラ専用肥料がありますので、用意しておきます。
・支柱やトレリスなど
育てる品種によって支柱やトレリス、オベリスクなど、
必要なものが違ってきますので、
その品種がどのような生長をするのかよく確認しましょう。
・花台
夏に照り返しで鉢の中の温度が上がりすぎて、
根を傷めてしまうことがあります。
また、底から虫が侵入したり、湿気が上がってきたりします。
それらを防ぐために、花台やレンガなどを置いて、
少し鉢の高さを上げておきましょう。
・薬剤
バラ栽培には病害虫がつきものです。
早期発見することにより、無農薬で育てることもできますが、
それは上級者でもなかなか難しいことです。
バラ専用の混合薬剤が販売されているので、準備しておくと安心です。
・ジョウロ(ホース)
水を与える際に必要になります。
ハス口のついたジョウロか、
シャワーに切り替えができるホースを用意しておきます。
・剪定バサミ
花ガラを切ったり、枝を剪定したりするのに、必ず必要になる道具です。
超高級品を使う必要はありませんが、
よく切れて使い勝手の良い、丈夫なハサミを用意しておきましょう。
・手袋
バラにはトゲがつきものです。
素手で作業をすると、手が傷だらけになってしまいます。
布製の軍手だとトゲを防ぐことができませんので、
革製やバラ用の手袋を用意しましょう。
最近ではホームセンターなどでも安価で丈夫なものがあります。
■バラ栽培の注意点
・枯れ葉、花びら
バラは落葉樹です。だんだん寒くなってくると、葉を落とします。
花びらも同様で、花が散る際に、花びらを落とします。
葉も花びらも風に乗ってどこにいくか分かりません。
近隣の庭やベランダに入り込んでしまい、
迷惑をかける可能性があります。
また、傷んだ葉や花びらが枝に付着して、
そこから病気が発生することもあるので、
枯れた葉や散った花びら、剪定した枝などは、
放置せずに処分するようにしましょう。
・薬剤散布
バラの管理の1つに薬剤散布があります。
定期的に薬剤を散布することで、様々な病害虫の予防になります。
けれど、薬剤が風にのって洗濯物にかかってしまったり、
近隣の方に迷惑になることがあります。
薬剤散布をする時は、風のない時を選んで行いましょう。
■初心者にも育てやすいバラ
・アイスバーグ(Iceberg)
初心者向きのバラでまず挙げられるのが、
純白の花を咲かせるアイスバーグです。
四季咲きで花つきがよく、鉢植えにも向いてます。
トゲが少ないのも魅力です。
・ゴールデン・ボーダー(Golden Border)
直立~ブッシュになる樹形で、
樹高も50cm~70cmとコンパクトです。
黄色いふわふわとした花をたくさん咲かせます。
咲きすすむと黄色から白っぽい色になるので、
1株でグラデーションが楽しめます。
・ピエール・ド・ロンサール(Pierre de Ronsard)
つるバラの中での初心者向けの品種です。
一季咲きではありますが、年々花数が増え、
あふれるほどに美しいカップ咲きの花を咲かせます。