7月のガーデニング作業
7月ともなると、セミの声が聞こえてくるようになり、
いよいよ夏本番! といった感じがします。
ところが、7月に入ってすぐは梅雨の真っ最中です。
じめじめとした梅雨が続く中、6月よりも気温は上がります。
高温多湿の状態は、植物にとって辛い環境であることが多く、
高温で害虫が発生し湿度が高く病気にかかりやすい季節です。
7月は、植物が過ごしやすい環境づくりをめざします。
また、花後の植物の手入れと剪定や、球根の掘り上げ、
新しい苗の定植など、ガーデニング作業はたくさんあります。
植物に適切な世話をしてあげることで、美しい状態を保てます。
■夏の草花の定植
暑い夏に花を咲かせる植物の苗が、たくさん店頭に並びます。
春の花を整理したら、7月が定植のチャンスです。
夏仕様に花壇や寄せ植えを衣替えしましょう。
インパチェンス、コリウス、ジニア、トレニア、ペチュニア、
ニチニチソウ、メランポジウム、キバナコスモス、コスモスは定植適期です。
定植が遅いと、苗が根付くまでに暑さに負けてしまいます。
できるだけ7月の早い時期に定植しておくと、
暑い夏にも元気な花を咲かせてくれます。
キバナコスモス、コスモスはまだ種まきも間に合います。
ヒガンバナの植え付けも7月に行うことができます。
■球根の掘り上げ
ほとんどの球根は6月中に掘り上げることになっています。
掘り上げをまだ行っていない場合は、早めに掘り上げ、
風通しの良い場所で保存するようにしましょう。
■花木・常緑樹の剪定
翌年に開花する花芽を夏の間に形成する植物は、
7月頃までに剪定をしておきます。
その後に剪定した際に花芽を切り落とすことになります。
種類によって絶対に当てはまるということはありませんので、
育てている植物が剪定の適期かを必ず確認しましょう。
強剪定はできなくても、弱剪定や間引き剪定が行えるものも多いです。
間引き剪定は混みあっている部分の枝を間引くことで、風通しを良くできます。
そのため、湿気による病害虫の予防になります。
アジサイ、バラ、モチノキ、クチナシ、サツキなどが、
7月中に剪定しておきたい植物です。
時期は同じでも、剪定方法などはそれぞれに違いがあるので、
詳しい切り方などをしっかり確認してから剪定しましょう。
■その他の作業
・つる植物の誘引
気温が上がるにつれ、つる植物の生長が早くなります。
伸びてきたら早めに誘引し、絡んだ部分を直してあげます。
あっという間に絡まり合うので注意します。
・雑草とり
雑草もあっという間に伸びてきます。
できる限り、根を残さないように、
小さいうちに見つけ次第抜くように心がけます。
・風通しを良くする
7月は雨による湿度の上昇や、土の跳ね返りで、
病気にかかりやすい環境になります。
土が跳ねかえられないよう、土の上にマルチを敷いたり、
下葉を切って風通しをよくしたりしましょう。
・花がら摘み
花がらをそのままにしておくと、
葉に付着して雨などに濡れ、傷んできます。
花がらが傷むことにより、その花がらが付着する葉も傷むことになり、
そこから病気にかかったりするので、花がらはこまめにとります。
・害虫防除
この時期になると、害虫もだんだんと増えてきます。
目に見える青虫や毛虫などもそうですが、
植物の内部に卵を産むカミキリムシなどの成虫も、
見つけ次第、捕殺した方が良いでしょう。
また、特に毛虫類は、毛に毒があるものなどがいるので、
手袋や火箸などを使って間接的に退治するようにしましょう。
アブラムシ、ナメクジが多くなる季節ですので、
大量発生する前に防ぐようにします。
予防のために、専用の薬剤を散布するのも効果的です。
・挿し木
7月中旬くらいまでは、最適な温度と湿度を保てる時期です。
赤球土やバーミキュライトなどの清潔な土で行うと発根率も高くなります。
・宿根草・一年草の切り戻し
宿根草や一年草などの中で、今の時期に切り戻しをすると、
真夏に開花を休ませ、1ヶ月~2ヶ月後にまた花をつけるものがあります。
花がらを摘むついでに切り戻すようにすれば、切り忘れがありません。
サンパチェンス、ペチュニア、キキョウなど、
脇芽の発生しているすぐ上で切ると、脇芽が育って再び開花します。
ペチュニアなどは、切り戻しをして脇芽を増やすことで、
こんもりとした株に仕立てることもできます。
また、切り戻すことによって風通しがよくなり、
病気や害虫の予防にもつながります。