日陰の玄関 ガーデニング
玄関を植物で華やかに飾りたい!
でも日当たりがよくないし……と諦めてはいませんか?
「日当たりがよくない」と一口に言っても、状況は様々です。
自宅の玄関の環境を活かして、ガーデニングを楽しみましょう。
[日陰の玄関 ガーデニング]
■日照のチェック
環境を知る第一歩は、日当たりの状態を知ることです。
日当たりが悪いと思っていても、季節や時間帯によっては、
数時間でも日のさす時間があるかもしれません。
・午前中に1時間~3時間ほど日が当たる
いわゆる半日陰ですが、この環境を好む植物は多いです。
夏場であっても、午後から日が遮られるので暑くなりすぎず、
管理も楽になり、植物にとっても過ごしやすい場所です。
・午後から1時間~3時間ほど日が当たる
午後に数時間の日当たりがあれば、
日当たりを好む植物を植えることができるかもしれません。
ただし、夏には気温が上がりやすくなるので、
遮光するなどの対処が必要なことがあります。
・西日のみ当たる
多くの植物は、西日が苦手です。
特に、夏の西日は強すぎて、葉焼けを起こしたり、
土を高温にして根を傷めたりと、良いことはあまりありません。
遮光ネットなどで日を遮ったり、物を置いて陰を作ることで、
西日に対処することはできるので、
西日の当たる場所に植えられる植物も多いです。
・日のさす時間がまったくない
いわゆる日陰の状態ですが、暗い場所なのか、
直射は当たらないが明るい場所なのかによっても、
植えられる植物は変わってきます。
直射が当たらなくても、開けた明るい場所というだけで、
植物にとっては大きな環境の違いなのです。
■地面のチェック
・土がある
玄関前がたたきになっておらず、土がある場合は、
花壇を作ったり地植えにしたりすることができます。
ただ、ほとんどの場合は植物を育てるのに向かない土ですので、
花木や植物のための土壌改良が必要になります。
・土がない
コンクリートやタイル敷きになっていて土がない場合は、
鉢植えやプランター植えにした植物を置くことができます。
鉢植えは気軽に移動することができるので、
まだどのように植栽するか定まっていない時でも便利です。
また、レンガや木枠を使って植えマスを作ることにより、
花壇のようにすることもできます。
地面があるなしにかかわらず、フェンスや花台を使うことで、
日光を浴びることができたり立体的なスペースを作れます。
■湿気のチェック
直射日光がささない場所は、乾燥しにくいという利点がありますが、
逆にいうと湿気がこもりやすいことが多いです。
湿気た環境を好む植物もありますので、
そういったものばかりを集めることで、
環境に適したガーデニングをすることができます。
また、たたきになっていない土であっても、
盛り上げたり花壇にしたりすることで、水はけがよくなり、
じめじめした環境になりにくくすることができます。
■夏に注意したいこと
日陰になっている場所は、夏でも涼しそうに見えますが、
日向に比べると気温が上がらない程度で、暑いことに変わりはありません。
むしろ高温多湿の状態になりやすいことが多く、
風通しの良い環境を作っておかないと、植物が傷むことがあります。
また水はけをよくした状態にしていると、
乾燥しやすくなり、水切れを起こしやすくなってしまいます。
乾きやすい時には、マルチをして乾燥を防ぐと良いです。
■日陰に強い植物
◎花系統
アジサイ
ヤマアジサイやアジサイは、日陰に強い花木として有名です。
和風の花のイメージがありますが、洋風にも合います。
カタクリ
日本に自生しているカタクリは、少し性質が弱いので、
初心者の方はセイヨウカタクリの園芸品種を植えることをおすすめします。
クリスマスローズ
日陰を彩る花で人気の高いクリスマスローズですが、
ほとんどの品種はクリスマス時期ではなく、早春~春にかけて花を咲かせます。
咲き始めから咲き終わりまで色の変化が楽しめるものが多く、花持ちがいいのも魅力です。
シュウメイギク
丈夫で、年をおうごとに大株になっていき、花数が増えていきます。
普通種は花茎が長く、背丈が高くなるので、コンパクトにしたい場合は小型種を選びましょう。
ハナニラ
白や青の星形の花を咲かせる球根植物です。
植えっぱなしでもどんどん増えるので、手間がかかりません。
まとまって咲くと見ごたえがあります。
◎リーフ系統
アジュガ
品種により様々な葉色がありますが、濃い色が多いので、
明るい色の植物と合わせると、コントラストが出て美しいです。
初夏に咲かせる花もかわいらしく、観賞価値が高いです。
ギボウシ
日本でも海外でも、とても人気の高い植物です。
日陰と湿気に強く、冬は地上部が枯れてなくなりますが、耐寒性が高いので春にまた芽吹きます。
明るい葉色のものが多いので、日陰を明るくしてくれます。
シダ
小型のものから大型のものまであり、意外と存在感の高い植物です。
和風のイメージが強いですが、使い方次第で洋風にも合います。
ヤブラン
細い葉をたくさん出してよく茂るので、風がふいてそよぐ姿は、とても涼しげです。
常緑なので、寂しくなりがちな冬の間も楽しめます。